筑波大学 解析セミナー

- Seminar on Analysis at University of Tsukuba -

今までのセミナー(2016年度)

日  時:  3 月 15 日(水)  16時 〜 17時
    
講 演 者: Jean Vaillant 氏 (Paris VI)

題  目: Conditions of hyperbolicity for systems of linear partial differntial equations


日  時:  2 月 8 日(水)  15時30分 〜 17時
    
講 演 者: 廣惠 一希 氏 (城西大学)

題  目: 線形常微分方程式のアクセサリーパラメーターを巡って

講演要旨:
Fuchs 型常微分方程式の大域解析学において Euler 型の積分表示解は古典的に大きな役割を果たしてきた.この Euler 型の積分表示解を微分方程式が持つための条件を決定づけるのが Katz-大久保の定理といえる.すなわち Riemann 球面上の Fuchs 型既約微分方程式 が Euler 変換によって一階の方程式に変形できるための必要十分条件を微分方程式が「アクセサリーパラメーターを持たない」という条件で決定したのが上記の定理である.この 定理によって Euler 型の積分表示解をもつ Fuchs 型微分方程式のクラスが決定されたことになる.ではこの枠組みの外にある方程式,つまりアクセサリーパラメーターを持つ方程 式や Fuchs 型ではない方程式の大域解析学はどのように扱えばよいのか?
この問題に対する一つのアプローチが Kac-Moody ルート系の組み合わせ論や箙の表現 論や平面代数曲線の芽の特異点論等を通して近年急速に進展しつつある.
こうした研究の概要について講演者の結果も交えつつ最近の発展と今後の課題について お話ししたい.



日  時:   6 月 29 日 (水)  15時30分 〜 17時
    
講 演 者:井ノ口 順一 氏 (筑波大学)

題  目: 波動方程式いろいろ

講演要旨:
流体力学で高名なLambはmodifiled KdV方程式が平面曲線の等周変形から導かれることを示した。 また(共形場の理論で知られる)SegalはKdV方程式が射影直線上の運動から導かれることを示した。 これらの事実から種々のソリトン方程式が幾何学的に導かれることが期待される。実際この期待は正しく(筑波大学ゆかりの)澤田・小寺方程式や渋滞学に活用されているBurgers方程式が曲線の運動から導かれる。今回のセミナーではこれらの方程式の導出と基本的な解について紹介する。


Seminar on Analysis at University of Tsukuba