筑波大学 解析セミナー

- Seminar on Analysis at University of Tsukuba -

今までのセミナー(2018年度)

日  時:  10 月 24 日 (水) 15時 30分 〜 17時
微分幾何セミナーと解析セミナーの合同開催になります。
    
講 演 者: 野田 知宣 氏 (明治薬科大)

題  目: アフィン正準変換による発展とその応用について

講演要旨:
シンプレクティック多様体上の正準変換は Hamilton 系による発展の一般化であり、これには シンプレクティック容量という非自明な不変量が存在する。特に適当な有限次元ベクトル空間 の余接束上のアフィン Hamilton 系に対するこの不変量は量子力学における不確定性原理、Bayes 更新と深く関わる。本講演ではシンプレクティック容量と不確定性の最小単位との関係、多変量 正規分布における母平均についての Bayes 更新がアフィン正準変換として具体的に実現出来る事 を概説する。

日  時:  7 月 25 日 (水) 17時 〜 18時
    
講 演 者: Giovanni Taglialatela 氏 (University of Bari)

題  目: Strongly hyperbolic operators in the Gevrey classes

日  時:  8 月 1 日 (水) 15時 30分 〜 17時
    
講 演 者: 工藤 博幸 氏 (筑波大学システム情報系)

題  目: コンピュータトモグラフィー(CT)における画像再構成逆問題の数理 -- スパースビュー CT・インテリア CT・低線量 CT を中心として --

講演要旨:
現在、コンピュータトモグラフィー(CT)の分野では、低被曝を実現する新方式CTの研究開発が行われており実用化が近づいている。 具体的には、1) 投影データの測定方向数を通常の1/10以下に削減して圧縮センシングと呼ばれる新しい逆問題解法で画像再構成を行う スパースビューCT、2) 心臓や乳房など検査の関心領域のみに X 線を照射して画像再構成を行うインテリアCT、 3) X 線管の電流を落として低線量で測定を行い統計的画像再構成と呼ばれる手法で画像生成を行う低線量CT、 の3つが精力的に研究開発されている。 いずれの方式においても不完全な投影データや雑音が多い投影データから画像再構成を行う必要があり、これらの方式が実用になるかのキーは画像 再構成逆問題の研究開発にあると言って過言ではない。 本講演では、スパースビューCTの画像再構成に用いられている新しい逆問題解法である 圧縮センシング(スパースモデリング)、 インテリアCT画像再構成問題の解の一意性に関する数学的理論と画像再構成法、低線量CT の画像再構成に用いられている統計的画像再構成など数学及び応用数学を専門とする研究者が 興味を持つような内容に関して、なるべく平易に講演者の研究成果や講演者が手持ちの実例を交えて解説する予定である。

日  時:  6 月 20 日(金) 15時 30分 〜 18時
    
講 演 者: 梁 松 氏(筑波大学)

題  目: ブラウン運動の古典力学系モデル

講演要旨:
理想気体に一つの重粒子を入れ、粒子間はある斥力を与えるポテンシャル関数によって定められる古典力学系に従い、 相互作用しながら動くというモデルを考える。 軽粒子達の質量が0に収束する時、重粒子の挙動を表す確率過程の極限を考える。




Seminar on Analysis at University of Tsukuba