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projects [2009/11/19 23:33] – 1変数多項式の近似GCDの反復算法 aterui | projects [2024/04/05 22:15] – aterui | ||
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===== 現在進行中の研究課題 ===== | ===== 現在進行中の研究課題 ===== | ||
+ | ==== 計算代数および記号計算による自動推論 ==== | ||
+ | * 研究期間:2014年〜現在 | ||
+ | * 参加プロジェクト:人工知能プロジェクト「ロボットは東大に入れるか」 http:// | ||
+ | 標記プロジェクトの理数系チームにて、数学の問題を自動推論で解く研究に参加しています。私達のグループでは、大学入試センター試験の数列の問題を自動推論で解くアルゴリズムと実装を作り、模試の成績向上に貢献しました。 | ||
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==== 1変数多項式の近似GCDの反復算法 ==== | ==== 1変数多項式の近似GCDの反復算法 ==== | ||
* 研究期間:2005年〜現在 | * 研究期間:2005年〜現在 | ||
近似公約子(GCD)の研究は、数式・数値融合計算の中でも古くから行われている研究の一つです。解法にはさまざまなアプローチがありますが、私の研究では、制約つき最適化法に帰着させた反復算法の研究を行っています。本研究では、これまでの最適化法に基づく算法と同程度の精度で、これまでよりも極めて効率的(最大約30倍の速さ)で計算する算法の開発に成功しました。 | 近似公約子(GCD)の研究は、数式・数値融合計算の中でも古くから行われている研究の一つです。解法にはさまざまなアプローチがありますが、私の研究では、制約つき最適化法に帰着させた反復算法の研究を行っています。本研究では、これまでの最適化法に基づく算法と同程度の精度で、これまでよりも極めて効率的(最大約30倍の速さ)で計算する算法の開発に成功しました。 | ||
- | ===== これまでに終了した研究課題 ===== | + | ===== 過去に実施または参加した研究課題 ===== |
==== 1変数多項式の「再帰的な」多項式剰余列とその部分終結式 ==== | ==== 1変数多項式の「再帰的な」多項式剰余列とその部分終結式 ==== | ||
* 研究期間:2002年〜2008年 | * 研究期間:2002年〜2008年 | ||
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==== 1変数代数方程式の近接根クラスタの計算 ==== | ==== 1変数代数方程式の近接根クラスタの計算 ==== | ||
* 研究期間:2004年〜2007年 | * 研究期間:2004年〜2007年 | ||
- | * 共同研究者:佐々木建昭教授 | + | * 共同研究者:佐々木建昭氏(筑波大学) |
1変数代数方程式の根を数値算法で計算する場合、重根や近接根の計算は、精度が落ちるので困難が生じます。そこで、1つの近接根の集まり(クラスタ)に着目し、近似無平方分解等であらかじめクラスタの位置と多重度が求まっていることを前提に、クラスタ内の近接根を、高精度かつ高い効率で計算する算法を開発しました。 | 1変数代数方程式の根を数値算法で計算する場合、重根や近接根の計算は、精度が落ちるので困難が生じます。そこで、1つの近接根の集まり(クラスタ)に着目し、近似無平方分解等であらかじめクラスタの位置と多重度が求まっていることを前提に、クラスタ内の近接根を、高精度かつ高い効率で計算する算法を開発しました。 | ||
==== 係数が誤差をもつような1変数代数方程式の実根の個数の計算 ==== | ==== 係数が誤差をもつような1変数代数方程式の実根の個数の計算 ==== | ||
* 研究期間:1997年〜1999年 | * 研究期間:1997年〜1999年 | ||
- | * 共同研究者:佐々木建昭教授 | + | * 共同研究者:佐々木建昭氏(筑波大学) |
与えられた係数が誤差をもつような1変数代数方程式の実根の個数は、係数の条件によって変化する場合があります。係数の誤差範囲が与えられたもとで、実根の個数の範囲を見積もる1つの方法を与えました。 | 与えられた係数が誤差をもつような1変数代数方程式の実根の個数は、係数の条件によって変化する場合があります。係数の誤差範囲が与えられたもとで、実根の個数の範囲を見積もる1つの方法を与えました。 | ||
行 28: | 行 33: | ||
==== 1変数代数方程式の実根を計算する反復算法 ==== | ==== 1変数代数方程式の実根を計算する反復算法 ==== | ||
* 研究期間:1995年〜1997年 | * 研究期間:1995年〜1997年 | ||
- | * 共同研究者:佐々木建昭教授 | + | * 共同研究者:佐々木建昭氏(筑波大学) |
1変数代数方程式のすべての根を同時に計算する反復算法として、Durand-Kerner法が知られています。本研究では、D-K法の拡張の一つとして | 1変数代数方程式のすべての根を同時に計算する反復算法として、Durand-Kerner法が知られています。本研究では、D-K法の拡張の一つとして | ||
- あらかじめ実根の個数を計算し、初期値を適切に与えることにより、実根と複素根を常に区別して計算する算法 | - あらかじめ実根の個数を計算し、初期値を適切に与えることにより、実根と複素根を常に区別して計算する算法 | ||
行 36: | 行 41: | ||
==== 近似代数計算を用いた代数関数の特異点の算法 ==== | ==== 近似代数計算を用いた代数関数の特異点の算法 ==== | ||
* 研究期間:1995年〜1997年 | * 研究期間:1995年〜1997年 | ||
- | * 共同研究者:佐々木建昭教授 | + | * 共同研究者:佐々木建昭氏(筑波大学) |
実平面上で, | 実平面上で, | ||
==== 近似代数計算を用いた代数関数の陰関数描画算法および実装 ==== | ==== 近似代数計算を用いた代数関数の陰関数描画算法および実装 ==== | ||
* 研究期間:1995年〜1997年 | * 研究期間:1995年〜1997年 | ||
- | * 共同研究者:佐々木建昭教授 | + | * 共同研究者:佐々木建昭氏(筑波大学) |
実平面上で、2変数多項式の零点の集合として与えられる代数関数を、効率的かつ精確に描画する算法の研究を行いました。実平面上の零点の計算を、1変数代数方程式の数値解法に帰着させ、実根のみを計算するD-K法(上記参照)を応用し、特異点の計算を効率的に行うことにより(上記参照)、代数関数の特異点等の幾何学的特徴を精確にとらえながら効率的に描画する算法を開発し、国産の数式処理システムGAL上に実装しました。 | 実平面上で、2変数多項式の零点の集合として与えられる代数関数を、効率的かつ精確に描画する算法の研究を行いました。実平面上の零点の計算を、1変数代数方程式の数値解法に帰着させ、実根のみを計算するD-K法(上記参照)を応用し、特異点の計算を効率的に行うことにより(上記参照)、代数関数の特異点等の幾何学的特徴を精確にとらえながら効率的に描画する算法を開発し、国産の数式処理システムGAL上に実装しました。 |