セミナーの記録(2021)

筑波大学 解析セミナー

- Seminar on Analysis at University of Tsukuba -

今までのセミナー(2021年度)

日  時: 1 月 20 日(木) 15時 45分 〜 17時 15分
    
講 演 者:上村 稔大 氏 (関西大学) 

題  目:原点に特異点を持つ$\alpha$-対称安定型過程のいくつかの性質について

講演要旨:
原点に特異性を持つLévy measureに対する$\alpha$-安定型過程について考える. 特に, 生成作用素の定義域に含まれるテスト関数のクラスを提案する. その上で対応するマルコフ過程の性質についていくつか紹介する.


日  時: 7 月 8 日(木) 16時 00分 〜 17時 30分
    
講 演 者:竹内 有哉 氏 (筑波大学) 

題  目:CR山辺の問題とCR Paneitz作用素

講演要旨:
共形幾何における山辺の問題はソボレフ臨界型の問題であり,解の存在は一般論からは非自明である.しかし正質量定理などを用いることによりこの問題は1980年代に肯定的に解決された.本講演のタイトルにある「CR山辺の問題」はこの山辺の問題のCR幾何版と考えられるものである.この問題についても基本的に共形幾何の場合と並行に研究が進められ,高次元の場合には肯定的に解決された.しかしながら,最近になって3次元の場合にCR山辺の問題に対する否定的な例が発見され,共形幾何とは異なる様相を示すことが明らかになった.
本講演ではまず山辺の問題の肯定的解決までの流れを概観する.次にCR多様体を導入し,CR山辺の問題の定式化と関連する結果を紹介する.最後にタイトルにある「CR Paneitz作用素」に関して講演者が得た結果を応用することで,「埋め込み可能」と呼ばれるCR多様体のクラスについてはCR山辺の問題が肯定的に解決できることを説明する.

こちらは当日の講演原稿です.




Seminar on Analysis at University of Tsukuba